そうやって大量に用意されていた食事をほとんど残すことなく食べ終わると海が小さな包みを渡してきた。

「はい!プレゼント」

「ありがとう」

「ね、開けて開けて」

「春兄、俺も見たい。どうせくだらないものだろうけど」

「うるさいよ、空。あんたには関係ないでしょ。大体あんたは何あげたのよ」

「筆箱」

「ありきたりー」

「実用性あるし変なものよりよっぽどいいと思うけど。春兄、中身なんだった?」

「ちょっと待ってな」

丁寧に結んであるリボンを解いて包みを開けると薄紫の小さい袋が入っていた。