「なんで凪が買ってきた感じになってるんだよ」

「え?凪ちゃんが買ってきたんじゃないの?」

「私は春のお供をしたの」

「そっか。良かったね春兄」

「いいから上がれよ」

「うんうん。上がって上がって」

「お邪魔しまーす」

二回目には聞こえない大きな声。

だけどつっこまない。

海と凪の相手をしてたらキリがないことを俺は充分すぎるほど知っている。

久しぶりに会ったからか、女同士とはそういうものなのか、海と凪はそれはもうよく喋った。

本当によく喋って、俺が宿題を片付けてリビングに下りても、二人は俺が部屋に戻る前と同じ場所でまだ話していた。