シヅキの友達と別れてすぐにシヅキは帰ってきた。

「春人!お待たせ」

「おかえり」

「ごめんね。つい懐かしくて色々見てきちゃった。でも本当に便利だよね。誰も私のこと見えないから職員室もまじまじと見ちゃったよ。教室もね、まだ私の席が残ってたの。ちょっと嬉しかったな。あとね、こっちに戻ってくる途中友達にも会ったんだ」

シヅキは一気に喋った。

辛い時の癖なんだろうか。

「俺も会ったよ」

「え?」

「俺もシヅキの友達に会った。ちょうどシヅキの話しをしてたから話しかけたんだ」

「ええー!怪しまれなかった?」

「怪しまれた。だけどシヅキのことが少し分かったよ」