深い黒の瞳が力強く俺を見据える。
初めて見る力強い瞳。
そこには心細さとか恐怖とかそういったものは一切なく、ただただ透き通っていて、とても綺麗に輝いていた。
シヅキは全部受け入れているんだろう。
だからちゃんと、自分で、自分の目で確かめたいんだ。
分かってる。
さっきからずっとシヅキはそう言っている。
だけど俺は……本当はそんなこと知りたくない。
受け入れたくない。
シヅキを一人にしたくない。
"俺が"一人になりたくない。
「春人。大丈夫だから。ちゃんと帰ってくるから。心配しないで待ってて」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…