ートントン

ノックをしてから部屋に入るとカーテンが開かれていて明るい部屋で、だけど空は頭から布団を被って眠っていた。

「空。朝だぞ」

「まだ眠い」

「そろそろ起きろ。ご飯できるから」

「休みなんだからまだいいじゃん」

「食べちゃわないと母さんが片付けできないだろう」

「あと少し」

「父さんも待ってるぞ」

「……起きるよ」

「待ってるからな」

「はいはい」

「空くんは寝坊助さんだね」

「子供だからな。いくらでも寝れるんだろう」

階段を下りながら小さく応えるとシヅキが笑う。