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カーテンの開けられた窓から月の光が落ちて部屋の中を淡く照らしている。
帰ってからもう一度、机に出されたままになっていた学校案内の本を広げた。
シヅキの通っていたであろう学校は杉並の浜田山という駅の近くにあった。
ここからは一時間とかからずに行けるその場所にシヅキの通っていた学校がある。
シヅキが幽霊になる前の、生きていた頃の場所。
そこでシヅキのことが分かるだろうか。
シヅキのことを知っている人に会えるだろうか。
「眠れない?」
聞き慣れた声が小さく耳に届く。
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