時間は確かに前に進んでいて。

夜がきて朝を迎えて。

今日を終わらせて明日がきて。

だけど俺たちの間に流れる時間は後ろに向かって進んでいる。

何一つ始まることなくただ終わらせるだけで。

だけど、願わくは、なんでもいい。

なんでもいいから俺と君の間にも何か始まりがあればいいのに。

どうか俺たちの間に流れている時間にも何か始まりがありますように。

沈んでいくオレンジの光に照らされる君が隣にいることを確かめてから、俺は見上げた空に、願った。