「ずっとそこにいたのか?」 夕食を食べて風呂に入って、歯を磨いてから部屋に戻ると出ていった時のまま、ベッドに大の字になってシヅキは窓から空を見上げていた。 「おかえり」 「ただいま」 俺の部屋なのにシヅキがそこにいるのが当たり前になっていて、シヅキは「おかえり」と、俺は「ただいま」と言っている。 そのことがとてもおかしくて俺はつい笑ってしまった。