私は何をやってるんだろう。

大好きだったあの場所を、それでも出てきたのはここじゃないどこかへ行けば平凡な私の人生にだってなにか素敵なことが起こるかもしれない、そう思ったからだ。

そんな漠然とした希望を持って東京まで出てきて、大学へ行き、就職し。

逃げるように、流されるままに、たった三年で退職して。

あの時感じていた希望がなんなのか分からないまま。

掴むことも垣間見ることすらできないまま。

平凡な人生さえ失って。

私が得たものはボロボロになった自分だけだった。