ため息を漏らしながら部屋へ戻ると桧山さんが問うような目でこちらを見ていた。
「この間話した幼馴染からでした。
お母さんまだ変なこと言ってるらしくて心配して連絡くれたみたいです。
彼も好きな人がいるみたいだしお母さんが勝手に一人で盛り上がってるだけですけど」
なぜか後ろめたさを感じ目を逸らしてしまう。
何か言われるかと思ったけど桧山さんは「そうか」
と言うだけでそれ以上何も言ってくることはなかった。
しばらく沈黙が部屋の中を支配する。
空気が重く呼吸が苦しい。
何か話さないと。
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