「奢ろうか?」 「いいの?」 「菜乃花こそいいのかよ。学生にたかって?」 「うん!だってかなちゃんは学生だけど私の彼氏でしょう? 彼女はご馳走してもらうの嬉しいものなんだよ。 それにー」 ポケットからだした券を目の前に突きだしてきた。 「ちゃんと二枚あるし、すぐにバイトするんでしょう? コーヒーくらいなんともない。でしょ?」