「あの時ね。あの絵をくれた日。 空には雲一つ浮いてなかったの。 それでも私には見えなかった。 かなちゃんみたいにキラキラした世界なんて欠けらも見えなかったの。 だからあの絵を貰った。 でもそれだけじゃ足りなくて。 少しでもかなちゃんのような世界を見たくなって。 雲が消えるのを待ってたの」