それがなんなのか、何が描かれているのか。

見なくても分かる。

きっとあの景色が描かれているんだろう。

ゆっくりと取り出されたそれには確かにあの景色が描かれていた。

「これ……」

うっすらと色のついたその景色の中で、はっきりと色を持った私がそこにはいた。

「私?」

君の描く絵が好きだった。

見えてる世界を手に入れたいと思った。

だからあの時貰ったのに。