「菜乃花、大丈夫だ。大丈夫」

抱きしめられているのは俺なのに。

何が大丈夫なのか分からないのに。

でも。

だからこそ。

俺を抱くその腕がなんだか必死なように感じて。

俺は何度も何度も繰り返す。