なのに人の流れがそれをさせてくれない。

「輪から外れるな」

「決められたように動け」

そう言っているかのようにみんな同じスピードで歩いている。

誰一人外れることなく。

駅前を離れるまで。

何かの部隊みたいにそれは続いた。