太陽が真上に昇りきった頃、私達はビルの間に突如広がる大きな庭園に辿り着いた。

入場門で三百円の入館料を払い園内に入るとそこには小さな黄色い花が地面いっぱいに広がっていた。

淡い色をした青空の下、陽の光を浴びて小さな花はその花に似合わない意外と太い茎を高く伸ばし堂々と咲き誇っていた。

後ろには現代的な高層ビルが立ち並んでいてそれが一層菜の花の群れを際立たせている。

まるで私たちのためにこの花は咲いているんだと思ってしまう。

それくらい幻想的で綺麗だった。