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「お待たせいたしました」

店主からテイクアウト用の紙コップを受け取る。

今日は描き上げるまで粘ろうと気合を入れるためにその店に寄った。

「描きたいものが分かったので今日は描き上げるまで頑張ろうと思います」

意味のわからない宣言をしてしまう。

「そうですか。楽しみです。

完成したら見せて頂きたいものですね」

唐突な俺の話に怪訝な表情も見せずそう微笑むその人に、俺もこの人みたいな男になりたいと思った。