最初は文字をただ追っているだけで内容がうまく読み取れなかった。

それでもせっかく買ったんだから。

今日はこれを読むと決めたから。

そう思って読み進めた。

ベタベタの恋愛ものだと思っていたその話は予想とは違いとても切ない深みのある作品だった。

三分の一を読み終わる頃にはすっかりのめり込んでしまって初めから読み直した。

途中コーヒーをお代わりして。

時間をかけて。

そうやって一気に読みきった。