「二階の席、空いてますか?」

「はい。ご案内いたします」

案内されたのは窓側にある隅の席で、窓の向こうにはあの公園が見えた。

「ご注文お決まりになりました頃お伺い致します」

見たことのない店員さんだった。

多分大学生だろう。

若々しい溌剌とした声の可愛いらしい人だ。

木で作られた重みのある表紙を捲る。

ここのケーキ美味しいんだよね。

かなちゃんもチーズケーキは好きだったはず。

食べさせてあげたかったなぁ。