次の電車を待とうなんて甘かった。

俺以外にそんな考えを持ってる人はなく、列に並んでた俺は後ろからその空間に押し込まれた。

苦しかった。

息が止まるんじゃないかと本気で思った。

前も後ろも全方位にスーツを着たサラリーマンやOLがいて、その中の何人かは体重をかけてくる。

なんとか体勢を保とうと吊革に手を伸ばすもどれもすでに誰かが掴んでいて俺の掴まる余地なんてなかった。

それでも足に力をいれ思いっきり踏ん張る。

なんとか安定した体にほっとするもそんなのはほんの一瞬だった。