辛くても。 格好悪くても。 毎日、一日も欠かさずに通い続けた。 そうやって、訪ねてはなのねえの傍で鉛筆を動かした。 なのねえの家から見える景色が好きだった。 駅から少し離れたその場所は駅前の騒がしさなど嘘のように人通りが少なく、少し広めの間隔をあけて並ぶ家は古いものや新しいものが混ざりなんとなく懐かしさを感じさせつつも都会なんだと主張していた。 描いていて楽しかった。 だから夢中になって同じ景色を何枚も描いていた。