違う!

そうじゃない。

かなちゃんにそんな顔して欲しいんじゃない。

「違うよ!本当に何もないだけ。

ね?だから、そんな顔。しないで?」

あまりにも辛そうな顔をするから、私は堪らなくなってかなちゃんの足元にしゃがみ込んでその頬に手を添えた。

かなちゃんががそんな顔する必要ないんだよ。

私なら大丈夫だから。

だって大人なんだもん。

だから一人でも大丈夫。

あなたが苦しむ必要なんてないんだよ?