誰?

聞こえてきた声はあまりに小さくて。

でもすぐに、耳に意識を集中しなくてもその声ははっきりと届く大きさになっていた。

「何考えてるんだろうねー」

「桧山さんがいるのに何様?って感じ」

「俺も一回位誘ってみればよかった。

ワンチャンあったかもだし」

「何考えてるか分からないようなあんな人。

やめときなよ。怖いじゃん」

「絶対!変な病気持ってるって!」