「うん。やっぱり好きだなぁ。 かなちゃんの絵、すごく好き。 大好き!」 微かに赤かった顔がみるみる真っ赤に染まっていく。 くるくると変わる色が面白くて愛おしくて。 私は何回もその世界を褒め続ける。 その度に赤みを増す頬が。 そっぽを向いた横顔が。 頭を掻く仕草が。 少しスピードの上がった歩調が。 私の足元をふわふわとさせて、まるで雲の上を歩いているみたいで。 軽やかに歩みを進められた。