「ちょっと待った!
お母さん修くんに変なこと言ってないよね?」
「変なことって何よ。
ただうちの菜乃花なんてどうってー」
「それが!変なことなの!
お母さんあのね、私いま彼氏いるから。
お願いだから誰にでも声かけるのやめて」
「あらそうなの?聞いてないわよ。残念ね。
お母さん修司くんのことお気に入りだったのに。
でもいるならなおのこと年末にでも連れてきなさいよ」
「お母さんごめんね。忙しいからまた連絡するね。
またね」
いつまでも続きそうな雰囲気に嘘をついて電話を切ると思わずため息が漏れ出してしまう。