「寄り道ってカフェだったんだな」

「うん。私のお気に入りの一つ」

かなちゃんの顔が綻ぶ。

「いい雰囲気の店だな。秘密にしときたくなる感じだ」

「そうなの。かなちゃんにも分かる?

私も初めてきた時そう思ったの」

「でも教えてくれた」

「かなちゃんに教えてあげたくなったの」

「……なんで?」

「天気がね、良かったから。

ここのコーヒーは特別美味しいんだよ」