玄関を開けると澄んだ冷たい空気がそこには満ちていた。 上を見上げれば大きな空には雲一つない広い青空が広がっている。 風が吹くとまだ少し寒い。 大きく息を吸い込むと冷たい空気が肺に広がるのが分かった。 「いい天気だね」 「そうだな」 本当に、いい天気だなぁ。 「かなちゃん。ちょっと 寄り道していい?」 「別にいいけど、どこ行くの?」