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「明日も来る」

かなちゃんの言葉を自分の声で繰り返す。

生温かいものが頬を伝う。

明日も、来てくれる。

良かった。

かなちゃんの言葉を繰り返しながら安堵する。

ああ。

ああ、こんなにも。

こんなにも、私は寂しかった。

見て欲しかった。

会いたかった。

こんなふうに泣くのなんていつぶりだろう。

何もかもを失った私には涙すらも残らなかったのに。

悲しくても。

辛くても。

泣くことすらできなくなっていたのに。