「卒業式ににやけてんじゃねえよ。

ほら、来たぞ。愛しの佳穂ちゃん」

「健ちゃん!ボタンちょうだい!第二ボタン!」

「おう。けどそんなのどうすんだよ。

使い道ないだろ?」

「取っとくのー。記念だよ記念」

「女子は好きだねー、記念」

「別にいいでしょ」

もう見飽きた二人のいちゃつきから目を離し何気なく目をやった先に加藤がいた。

ばっちりと目が合う。