蝉の声が暴力的に大きく響くようになる頃には休日は私のマンションで過ごすのが二人の習慣になっていた。

前の日は仕事終わりに居酒屋で食事をしながらお酒を飲んでそのまま私のマンションへ二人で帰る。

そんな週末同棲生活を送っていた。

昨夜のアルコールが残っているのか太陽が高い位置から降り注ぐ中、桧山さんは私の横でまだすやすやと寝息を立てている。

鼻筋が通っていて男の人のものとは到底思えないほど肌は透き通っていて。

目を閉じていても端正な顔立ちなのだとしっかりと分かる。

一体何をしたらこんなにも全てを整えることができるのだろう。