ノートは、立樹くんが図書室から持ってきてくれた。
ベンチにふたりで座ると、彼は新しく描いた絵を見せてくれた。
白鳥が、シベリアの上空を悠々と飛んでいる絵。
夕焼け空が本当に綺麗で、毎回感動している私がいる。
「ありがとう。
白鳥の表情がすっごくすてきだね」
私がそう言って足をパタパタさせると、彼も嬉しそうだった。
それから私は、彼にあの奇妙な夢のことをゆっくりと話した。
彼は私の遅い口調に苛立ったりせず、
興味深そうに何度も頷きながら話を聞いてくれた。
それが、なにより嬉しかった。
彼は、女の子の私が男子高校生になる夢を見たと言っても全然驚いていなかった。
もしかして彼も、夢の中で性別の違う自分になったことがあるのかもしれない。
ベンチにふたりで座ると、彼は新しく描いた絵を見せてくれた。
白鳥が、シベリアの上空を悠々と飛んでいる絵。
夕焼け空が本当に綺麗で、毎回感動している私がいる。
「ありがとう。
白鳥の表情がすっごくすてきだね」
私がそう言って足をパタパタさせると、彼も嬉しそうだった。
それから私は、彼にあの奇妙な夢のことをゆっくりと話した。
彼は私の遅い口調に苛立ったりせず、
興味深そうに何度も頷きながら話を聞いてくれた。
それが、なにより嬉しかった。
彼は、女の子の私が男子高校生になる夢を見たと言っても全然驚いていなかった。
もしかして彼も、夢の中で性別の違う自分になったことがあるのかもしれない。