それに絵本は、私のペースに合わせてくれる。


ときにはぐいぐい引っ張ってくれるし、ときには立ち止まる私をじっと待ってくれていたりする。


誰ともうまく話せない私にとって、
絵本を読む時間はとても大事なものだった。


それに、この町には絵本を専門に扱う本屋や、古本屋さんも多くある。


公園もあり、本を探したり読んだりして物語に親しむ場所には困らなかった。