「……信じるよ。きみの言葉にうそはないと思う」


「ありがとう。すなおなところも、あなたのいいところよ」


「じゃあ、ひとつ聞かせて。

きみは、いつぼくに会うことになるの?」



「一年後よ。

あなたが六年生のとき。

場所は……」


そう言って女の子は、机を指さしました。


つまり、ここ。


この六年生の教室で、ふたりは会うというのでした。


「わたしは転校生としてこの学校にやってくるわ。

でも、そのときわたしもあなたもこの夢のことは忘れているの」


女の子の言葉の意味がわからなくて、男の子は少し混乱してしまいます。



「混乱させてごめんなさい。

でも、むずかしく考えることはないわ。


あなたは、あなたのままでいてくれたらそれでいいの。

それだけでわたしはきっと、救われる」


「ぼくは、ぼくのまま……」


「あなたは、

私という誰かのために、

自分の可能性を見い出して、

さいごには勇気を出して私を助けてくれたわ。


あなたが大なわとび大会をのりこえた、その三つの力で」


「それは、きみが教えてくれたおかげだよ。

本当にありがとう。

君がそう言ってくれるなら、ぼくは未来できみのことをかならず助けるって、約束する」