その日の五時間目が、英語の新クラスでの初授業だった。
遥は「めっちゃ緊張するー」と何度もこぼしながら席に座っている。
英語のAクラスの授業は、私と遥のホームルームであるC組の教室で行われることになっていた。
しばらくすると、彼方くんがA組の男子たちと一緒に教室に入ってきた。
遥はさっと顔を俯けて、「見れない、恥ずかしくて」と呟いた。
恥ずかしくて直視できないなんて、なんて女の子らしくて可愛いんだろう。
私なんか、いつも美術室から彼方くんを凝視しているのに。
そのときチャイムが鳴ったので、私は慌てて自分の席に戻った。
Aクラスの新しい座席表では、私は廊下から二列目の一番後ろの席。
遥は私の右の列の、前から二番目。
彼方くんは私の二つ左の列の一番前の席。
つまり、私からは遥と彼方くんの姿が同時に見えるということだ。
先生がやってきて授業が始まってから、この配置はつらいな、ということに気づいた。
時々左のほうへと視線を投げて、彼方くんの様子を気にしている遥が見えてしまうから。
真剣に先生の話を聞き、板書をノートに書き写している彼方くんが見えてしまうから。
遥は「めっちゃ緊張するー」と何度もこぼしながら席に座っている。
英語のAクラスの授業は、私と遥のホームルームであるC組の教室で行われることになっていた。
しばらくすると、彼方くんがA組の男子たちと一緒に教室に入ってきた。
遥はさっと顔を俯けて、「見れない、恥ずかしくて」と呟いた。
恥ずかしくて直視できないなんて、なんて女の子らしくて可愛いんだろう。
私なんか、いつも美術室から彼方くんを凝視しているのに。
そのときチャイムが鳴ったので、私は慌てて自分の席に戻った。
Aクラスの新しい座席表では、私は廊下から二列目の一番後ろの席。
遥は私の右の列の、前から二番目。
彼方くんは私の二つ左の列の一番前の席。
つまり、私からは遥と彼方くんの姿が同時に見えるということだ。
先生がやってきて授業が始まってから、この配置はつらいな、ということに気づいた。
時々左のほうへと視線を投げて、彼方くんの様子を気にしている遥が見えてしまうから。
真剣に先生の話を聞き、板書をノートに書き写している彼方くんが見えてしまうから。