私と遥が出会ったのは、小学一年生の時だった。


同じクラスになって、『望月』と『広瀬』で出席番号が前後だった私たちは、わりとすぐに仲良くなったほうだったと思う。


当時から遥は飛び抜けて明るくて可愛くて、女子からも男子からも人気者だった。

地味で平凡な容姿の目立たない私とは正反対に。


でも、幼い頃はそんなことは気にならなかった。

遥と一緒にいるのは純粋に楽しかったから、私は自分達の違いを気にすることもなく、よく一緒に帰ったり、公園で待ち合わせて遊んだりしていた。


それでも、小学校高学年くらいになると、女子たちは見た目を気にするようになり、テレビや雑誌で見るモデルたちのファッションを真似たりするようになる。

私もそれは同じだった。


その頃からだ。

自分を客観的に見られるようになり、そのせいで、私と遥の間にある大きな隔たりに気づいてしまったのだ。


遥はとても可愛い。私は可愛くない。


スタイルがよくて色白で、色素が薄く絹糸のように細い髪をふわふわ揺らしている遥。

棒のような手足をして肌もきれいじゃなくて、髪も真っ黒でこしがありすぎる私。

全然違う。

同じ年の、同じ教室にいる同じ女の子とは思えなかった。