遥ががんばっているんだから、私も応援しなくちゃ。
そう考えた私は、二人があるクラスの展示に入っていったすきに、長谷くんの手を引いて渡り廊下までやってきた。
「どうしたの、望月さん」
「いや、あのね、遥たちを二人きりにさせてあげたくて」
そう言うと、長谷くんはすぐに私の意図に気づいたようで、にっこりと笑った。
「そっか、そうだよな。じゃあ、俺らは二人で回ろうか」
先に立って歩き出した長谷くんの背中を追いながら、考える。
遥は今日のことについて香奈たちから色々と言われているようだった。
文化祭で男の子と回るときの心得、みたいなものだ。
そしてその話の最後で、香奈がこんなことを言っていた。
『文化祭って非日常で、みんないつもよりも開放的な気分になってるから、チャンスだよ。タイミング見計らって、彼方くんにも告白しちゃえ!』
遥は『まだ早くないかな』と悩んでいたけれど、『そんなことない』と菜々美にも励まされて、告白する決心をしたようだった。
だからきっと今頃、彼女は『告白しよう』とタイミングを見計らっていると思う。
真面目な彼女のことだから、親友たちからのアドバイスを実行しようと必死なはずだ。
そう考えた私は、二人があるクラスの展示に入っていったすきに、長谷くんの手を引いて渡り廊下までやってきた。
「どうしたの、望月さん」
「いや、あのね、遥たちを二人きりにさせてあげたくて」
そう言うと、長谷くんはすぐに私の意図に気づいたようで、にっこりと笑った。
「そっか、そうだよな。じゃあ、俺らは二人で回ろうか」
先に立って歩き出した長谷くんの背中を追いながら、考える。
遥は今日のことについて香奈たちから色々と言われているようだった。
文化祭で男の子と回るときの心得、みたいなものだ。
そしてその話の最後で、香奈がこんなことを言っていた。
『文化祭って非日常で、みんないつもよりも開放的な気分になってるから、チャンスだよ。タイミング見計らって、彼方くんにも告白しちゃえ!』
遥は『まだ早くないかな』と悩んでいたけれど、『そんなことない』と菜々美にも励まされて、告白する決心をしたようだった。
だからきっと今頃、彼女は『告白しよう』とタイミングを見計らっていると思う。
真面目な彼女のことだから、親友たちからのアドバイスを実行しようと必死なはずだ。