「逝かないといけない? そんな勝手なこと、許さない。私はどうするの? 朝陽がいなくちゃ、どうしていいのかわからないよ。朝陽はもう私の一部なの」


瞳が潤んでくるのがわかったけれど、ぐっとこらえて再び口を開く。


「朝陽は、なんでも運命を受け入れて諦めなさいって、私に言ってるの?」


違うでしょ? 
あなたは身を以て示したじゃない。

運命は変えられる。
自分から幸せを手繰り寄せることができると。


「つぐ……」


「私はそんなのイヤ。私はまたここで空を見上げながら朝陽と話をするの。朝陽の好きな唐揚げをいっぱい作って食べさせてあげたいし、ボーリングだってうまくなりたい。今度はスペア取るんだもん」


くだらないことかもしれない。
でも私にとってはすごく大切なこと。

朝陽は、違うの?