【五月二十九日

無視だけで済まなくなってきた。
今日は教科書に落書きをされたけど幸い鉛筆だったから、つぐみが必死に消してくれた。
でも、跡は残っていて、開くのが辛い】


この教科書をいじめられていた証拠として先生に見せたけど、消してあってはわからないと済まされてしまった。


【六月十五日

掃除の終わりに、バケツを持とうとしたら、わざとぶつかられて水をかぶってしまった。
それを見つけたつぐみが飛んできてくれて、着替えにいこうって私を連れ出してくれた。
体操服なのが私だけじゃかわいそうだと思ったのか、つぐみまで着替えてくれて、どれだけうれしかったか】


勇気がなくて「やめなよ」とは言えなかった。
でも、早紀の支えに少しはなれていたのかな……。