切れ長の目と、メガネに隠されていない眉。

・・・ダメダメ。

見つめすぎていることに気づいて、自然に目をそらす。

首にタオルをかけて、結城は寝袋の上にあぐらをかいて座る。


「風呂は?」


「もう入った」


「そうか」


コキコキ首を鳴らしながら言う。


「ねぇ、江梨子は大丈夫なのかな」


「大丈夫だろう」


なんでもないような言い方。


「でもさ、絶対不安だよね。自分がこれからどうなるのかわからないんだもん。ちゃんと眠れているのかな・・・・・・」


「琴葉」


「他の拉致された人も大丈夫なのかな。犯人のめぼしとかはついていないの?」


「寝ろ」


「え?」


結城は寝袋のチャックをはずしてごろんと横になった。