「寝るのか?」


「あ、ああ・・・・・・うん」


もろ挙動不審。

ひきつった笑顔で答える。


「そうか」


結城は、スーツケースからなにやら取り出すと、床に広げだす。


「なにそれ?」


「寝袋」


「・・・ふうん」


寝袋で寝るってことか。


・・・疲れないのかな?


意外に大きい寝袋が完成すると、結城は、

「風呂、あるのか?」

と尋ねた。


「お風呂!? ある、あるよ」


中国人かよ。


「トイレと一緒になってるけど」


指で奥のドアを指す。