ミニ冷蔵庫からペットボトルのコーラを取り出すと、結城に渡した。


「お茶はないのか?」


「はいはい」


お茶を渡して、コーラは私が飲むことに。


「甘いもんばっか飲むと太るぞ」


「うるさいなー。ほうっておいてよ」


壁の薄いこの建物。

隣の友季子は、たぶん笑ってるだろうな。

これじゃあ、熟年離婚間近の夫婦みたい。

この部屋はいわゆるワンルームタイプ。

キッチンは1階にあるから、そのぶん部屋は広い。

ベッドとテレビ、たんすが2個あるだけのシンプルな家具だ。

ベッドに私は腰かけた。

壁の時計は、もう10時を過ぎている。

ベッド・・・・・・。

シングルタイプだし。

そんなことを考えて、まるでふたりで寝る前提みたいな自分の考えに驚く。


んなわけないって。