4、

「意外に広い部屋だな」


「ちょっと、見て回らないでよ。座って」


あせりながら私は結城を強引に座らせた。

まさか、結城とこの部屋で過ごすことになるなんて・・・・・・。

キョロキョロと見回している後ろ姿を見る。

でも、いやな気分があまりしない。

むしろ、うれしいような・・・・・・。


「おい、琴葉」


なんか、部屋の中で呼ばれると、同棲してるみたい。

顔の温度が急上昇。


「はい」


はい、だって。

自分で言って笑っちゃいそう。

昔の夫婦みたいじゃん!

結城が私をふりかえる。


「もうちょっと掃除したほうがいいぞ」


「ぶ」


・・・やっぱり、この人と付き合うには忍耐が必要だわ。