サヨナラケイジ


それはあまりの急変だった。



目がせわしなく動いているけれど、体が硬直したようになっている。


「友季子? どうかした?」


「あ・・・・・・うん」


ハッと我に返った友季子は、ゆるゆるとあたりを見回した。

顔つきがおかしい。

悠香も不安げな顔で友季子を凝視しているけれど、気づきもしないで友季子はなにやらブツブツ言っている。

悠香と目が合うと、彼女は首をかしげてみせた。

どうしたんだろう。

どれくらいたったのか、友季子が、

「あのね・・・・・・」

と、おそるおそる口にした。

その目はうつろで、なにか恐ろしいものでも見てショックを受けているように思えた。

さっきまでの元気さはなく、つぶやくような声。


「あの日。あの、窓ガラスが割れた日ね・・・・・・」


「・・・・・・」


黙って友季子を見た。

なんとなく友季子が言おうとしていることが『悪い予感』だと知る。