サヨナラケイジ

悠香と友季子がなにも言わないので、私は想いを言葉にした。


「好き、ってなんなの? たまたま出逢って、でもすごい自分勝手なこと言ったりするし。こんなに気持ちがかき乱されて、好きで、でも腹がたつなんて、自分でもわけがわからない」


結城のことを考えない日はなかった。

好きだ、と思い浮かべる。

ムカついて思い出す。

傷ついて考える。

それが恋だとしたら、寿命がちぢむだけじゃん。

そんな私に悠香は、「うん、わかるよ」とうなずいた。

「で、今はどんなふうに思ってるの?」


「今?」


「この瞬間、結城刑事をどう思う?」


この瞬間・・・・・・。

心に問いかける。

いや、問いかけるまでもない。


「すごく会いたい」


びっくりするほど素直にその言葉が出ると同時に、視界が揺れた。


なぜかあふれてくる涙。