「同じこと、私だって考えてるよ」


『同じこと?』


「私が刑事と知り合いになったばかりに、周りを危険に巻きこんでいる気がしてる。浩太のせいじゃない、私のせい。だったら私に・・・・・・、私に復讐すればいいのに!」


最後は声にならず、私はうめくような声をあげて枕に顔を押しあてた。


届くだろうか?

私の悲しみも浩太に同じように。

鼻をすする音が聞こえ、少し浩太が笑ったような気がした。


『じゃあ、俺らふたりのせいだよな』


「うん、私たちのせいだね」


『なにができる? どんなことでもする。犯人を捕まえなくてもいい。友達を、取り戻したいだけなんだ』


「わかるよ。私も同じ気持ち。今、私たちにできるのは・・・・・・」


そのとき、なぜか今日の朝を思い出した。

そうだ・・・・・・。


「とりあえず、のんきにご飯を食べよう」


『えっ?』


思ってもみない言葉だったのか、絶句するような声を出す浩太。