小野友季子は、友季子のことであって。

それは私の大事な友達であるわけで。


「・・・ひどい。なに言ってんの?」


自分から発したとは思えないほど低い声がこぼれた。


『冷静に考えろ。犯人は、琴葉のクラスメイトをふたりも連れ去った。顔見知りの犯行のセンもあるんだ』


あくまで冷静な言い方が逆にカンに触った。


「やめてよ。友季子のことそんなふうに言わないで」


「レポーターが殺されたときも、学校にいたんだろ?」


「でも、それは状況証拠っていうやつじゃないの?」


『俺は小野友季子を怪しいとにらんでいる』


「なっ・・・・・・」


絶句とはこのこと。

結城は本気で言っているんだ。

なにそれ。


「いい加減にしてよ! 友季子が犯人なわけないでしょ!」


『さっきの窓ガラス。外から割られたんだよな』


「話をすりかえないで」