・・・寝ているのかと思った。


友季子は、

「手がかりって、なぁに?」

と、まだ半分開いていない目でたずねた。


「窓ガラスの割れ方、かな。とにかく、一度本部に戻ってすぐに戻ってきます。琴葉」


「え?」


「今日はここにいろ。戻って来るまでは絶対に外に出るなよ」


答えを聞く間もなく、結城はきびすを返し歩き出す。



「・・・わかった」



そう言ったときには、結城はもう食堂から外に出て行ったあとだった。