私になにができるんだろう。

行方不明になっている5人のために、いった・・・・・・。


ガシャーン!


思考は2階から聞こえてくるすごい音に中断された。


「なに!?」


思わず体がこわばる。

今のって・・・・・・。


「ガラスが割れた音?」


ゆっくりと眉をひそめながら立ったよしこちゃんと目が合う。


「うん、きっとそうだよ!」


言うが否や、階段まで走り上を見あげた。

どこの部屋から?

駆けあがろうとする私の腕を、よしこちゃんがすごい力で引っ張った。


「危険よ。誰かいるのかもしれない」


聞いたこともないような低い声でよしこちゃんは警告してきた。


「え?」


「まかせて」


私を押しのけると、そばにあったフライパンを右手に持ち、体を低くして階段をのぼってゆく。