「怖いですね」


本音の言葉だった。


「そいで、今日休校なんだって」


「休校?」


「最近休校多いよね」


「あ、はい」


「今から遊びに行こうか、って話してたとこ」


ああ、それで騒いでたのか。

人が死んだっていうのに、なんてお気楽なのだろう。

まぁ嶋村には関係のない話だし、責めるつもりもないけど。

部屋に戻ると制服を脱ぐ。

友季子はほうっておくと寝ているだろうから、あえて休校のことを伝えなくても良いだろう。

もう少したったら、起こしてあげよう。

きっと友季子のことだから、話半分ですぐに寝ちゃうだろうけれど。

ニュースを見る気にもなれず、怖い気持ちを抱えたままで食堂におりると、ピンクのフリフリエプロンをつけたよしこちゃんが、

「あら、早いのね」

と、声をかけてきた。