「・・・うん」

現金なもので、素直に私はうなずいた。

心配してくれてるなんて、思いもしなかったから。


なんでだろう・・・・・・。


正直に言うと、すごくうれしい。


その時、入り口のドアが、

バーン!

と大きな音を立てて勢いよく開いた。

とっさに結城が立ちあがって私の前に立つ。


「琴葉ちゃん!」


転がるように入ってきたのは、よしこちゃんだった。


「あれ、よしこちゃん」


よしこちゃんは大股で歩いてくると、

「ああ、良かった! 神様! ありがとうございます!」

と、叫ぶと、ぎゅっと私を抱きしめた。


「なに、どうしたのよ」


あまりに強く抱きしめるので息ができずに悲鳴をあげた。

すると、よしこちゃんはガバッと私の体を引き離して、

「琴葉ちゃん、だめじゃない!」

と鼓膜がやぶれるほどの大声で怒鳴った。